三越・児童(こども)博覧会の噴水

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 先週の古書展で見つけた、三越の児童博覧会のリーフレット
 開催年の表記はないが、明治42年(1909)4月1日から5月15日にかけて開かれた、第一回の児童博覧会(児童博覧会は第九回まで行われている)の会場案内と思われる(初田亨『百貨店の誕生』参照)。旧店舗の跡地を利用した会場の中庭に噴水が設置されている。


 「中庭の中央に設けてある面白い意匠の噴水です」というこの噴水、リーフレットが肝心の「面白い意匠」の中味に触れていないので、当時の新聞記事で調べてみると、こんなデザインだったという。


 噴水は直径三間の池泉の中央に翼を広げて飛ばんとせる大鵞鳥の背に裸体の天童が股がり天を仰いで法螺介を吹いて居る高さ二間の白亜像で法螺介の口より高く丈余の水を噴上げ其下に四羽の鵞鳥ありて各々四面に水を吐き池の周囲よりは水を真中の児童に向って水を注ぐ仕掛けにて十九日試噴水を行える処頗る好結果なりき(読売新聞,明治42年3月20日