裸祭りと噴水(西大寺裸祭り「会陽」)

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 岡山県の古刹、西大寺。二月の第三土曜日、天下の奇祭と称される裸祭り「会陽(えよう)」が行われる。今年の会陽は明後日、2月21日に本番を迎える。

 祭りが最高潮を迎えるのは深夜。本堂内外の明かりが一斉に消され、境内にひしめく数千人の裸の男の渦へ「宝木」が投げ込まれる。手にすれば一年の福を得るという宝木。我こそは福男たらんとする男たちの激しい宝木争奪戦が幕を開ける。

 争奪戦の前、男たちが身体を清める場所が、絵葉書に写る「垢離取場(こりとりば)」である。垢離取場には観音像が立ち、足元から後光のように水を噴き上げている。ふんどし姿の男たちは垢離取場に張られた冷水に身を沈め旧年の厄を落とすと、争奪戦の舞台へと向かう。