「観音開帳見たままの記」

都新聞 明治36年4月3日(3面)

観音開帳見たままの記

 去る一日より始まりたる浅草観世音開帳の景況を見たままに記さんにまづ………御堂の裏手三十坪程の所へ白天幕を張り大道演説場を設け各宗の青年僧侶(天台宗最も多し)が此所にて説教をするよし又これに並びて東京市より銅製の龍頭観音の噴水器を設くる計画ありこれは東京美術学校にて製作中にて本月中旬には出来の都合なり………