「浅草観世音の開帳」

都新聞 明治36年3月11日(3面)

浅草観世音の開帳

 来四月一日より五月三十一日迄日数六十一日間浅草観音の開帳あるよしは豫て記したるが明治に入りて八年十六年二十六年と今回の開帳にて四回目なりとぞ開帳中の重なる奉納物を聞くに東京市有志者よりは観音堂の北裏手なる公園第一区念仏三昧道場前へ高さ十七尺に余れる銅製龍頭観世音の噴水を作り龍の口より水を噴かせ周囲十一間の泉水を湛え其の周囲には更に九尺幅の芝庭を繞らしたるものを奉納するよしにて銅像は目下美術学校にて鋳造中なりとぞ………