凱旋紀念博覧会の噴水(書きかけ5/18_01:17)

 2枚の絵葉書をご覧いただこう。これでパッと気づいた方は素晴らしい注意力の持ち主である。
 
 1枚目の絵葉書。時は明治39年(1906)。「明治三十七八年戦役陸軍凱旋観兵式紀念」「39-4-30 名古屋」というスタンプがあるが、これは名古屋のどこだろう。噴水らしきものが写っているが、これは噴水だろうか。とりあえず買っておこう。
 
 そして2枚目の絵葉書。時は明治39年(1906)。6月27日が何を意味する日付であるかは判らないが、名古屋で開かれた「凱旋紀念博覧会」の記念絵葉書らしい。葉書の上半分を占める写真には「凱旋紀念博覧会場内噴水之図」の文字。台座の上には何かの像が乗っている。何の像か定かではないが、像の手元と台座の周りにある球状のものから垂直に水があがっているのが確かに確認できる。これは噴水に間違いない。さっそく買っておこう。
 
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 2枚の絵葉書の「買っておこう」の間には数ヶ月の時間が流れている。全く気づかないまま、絵葉書の収納箱で長らく眠らせてしまったが、この2枚、実は同じ博覧会の同じ噴水を撮影したものである。常滑製の陶器の立像噴水器を台座に据え付けるはずが博覧会の開会に間に合わず、やむなく別の飾りを乗せてしのいだ、という「事件」を絵葉書が記録していたのだ。
 
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よく見ると「凱旋紀念博覧会 案内図」という看板が出ている。
 
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(書きかけ)