第十三回九州沖縄八県連合共進会の噴水

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明治43年(1910)福岡市で第13回九州沖縄八県連合共進会が開催された(3.11~5.9)。
九州沖縄八県連合共進会は明治15年以来、物産の改良発達を目的として各県の農産物や水産物
一同に集めて開催されており、福岡市での開催は第5回に続き2回目となる。


共進会会場の正門とドーム屋根を持つ本館正面の間には池があり、
博多人形噴水」と称する2体の像を岩に据え付けた噴水が設置されていた。

この噴水について「建築雑誌」(301号)の記事は、
「本館正面に噴水池を設け神功皇后武内宿禰の像を据付て」と紹介しており、
向かって右側の女性の像は「神功皇后」、左側の老人は「武内宿禰」であることが判る。


ちなみに「九州沖縄勧業共進会 正門前博多人形大国主命(福岡市)」とある3枚目の絵葉書には、
第13回九州沖縄八県連合共進会のときに建てられた本館と思われる建物が背景に写っている。

大正4年(1915)の九州沖縄勧業共進会の際には同じ場所に「神功皇后」「武内宿禰」の噴水に替わり、
大国主命」と「兎」、すなわち「因幡の白兎」を題材とする博多人形が置かれたようである。



(参考文献)
 ・池田稔「第十三回九州沖縄八県連合共進会建築物及附帯設備調査報告」(建築雑誌301号)