「平和博の一大偉観 つちやたび水晶塔」

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 目下上野公園に開催中の平和博覧会第二会場不忍池畔弁財天前の池中に設置されたるつちやたび水晶塔は高さ百尺、六間四方の総硝子張りにして頂上よりの噴水は硝子面に添うて池中に流れ、五彩の電燈は点々滅々、落下の水に反映して美観壮麗言語に絶するものあるべし、之れ実に此の種の建造物としては冒険破天荒の試みにして、建造費数万、本邦に於ける一新機軸を開けるもの、蓋し其の偉観に至りては全会場を圧して観覧者に興を添うる事又大なりと信ず


 △面積……三千六百平方尺  △電力……十五馬力
 △水量……一時間四百石  △電燈……二十万燭光

 
 春先きの外出、遊山には品質、格好共に一番優れたるつちやたびをお召しなさいませ、白たびの冴え、紺たびの鮮かはみな様のお姿を一層上品に引立てる事でしょう


 =本社久留米支店東京、大阪=


東京朝日新聞 大正11年3月22日(広告)