「博覧会の噴水器(四)」

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読売新聞 明治35年8月15日(2面)

博覧会の噴水器(四)

 其四 水族館前の噴水

 五回博覧会新計画の一として堺市大浜に設置さるる水族館前の噴水設計は、此館にて備えられたる二ヶ所の入口の中央を測り噴水池を設け其内を「ニッチ」にして茲処に水盤を設く其高さ二尺五寸、この上に更に巌を築き巌上に童子あり立て両手を以て貝を捧げて半身の龍の口より迸出する水を受くる姿を現わしたるものにて、巌も童子も貝も皆鋳金を以て製作す図案設計は東京美術学校助教授河邊正夫氏、原型主任は沼田一雅氏鋳金は同じく津田信夫氏の手に成る可しと